低線量被爆の話

思い出したので書いてこうと思う。
大量の被爆を受けた場合には生体に深刻なダメージを受ける放射線だが、自然に浴びる放射線よりもちょっと多いくらいのレベルではどうかという話。まだ研究段階の話ではあるのだけれど、一般的にはラドン温泉なんかが健康に良いなんていう話出ているので多少は広まっているのかな。


とりあえず、自然界には放射線が結構あふれていて、普通に生活していても自然と被爆をしている。それは、地球上のすべてで一定というわけではなく、地域によってばらつきがある。場所によっては10倍くらい違うというのもある(確か)。
で、そういう地域ごとに調べたら放射線量の人体への影響がわかるのではないかという疫学的な見地から調査が行われたらしいが、その結果、自然の放射線量が多い地域で発癌率が高いとか、人体への悪影響が強いとかいった結果は得られず、むしろなんとなく放射線の強い地域のほうが、発癌率が若干低いという結果が得られたらしい。


それから、遺伝的にメタボリックシンドローム状態にしているマウスを使った実験で、ある程度年を食った状態のマウスに低線量の放射線を当て続けたものとそうでないものを比べた場合、低線量のもののほうが長生きした上に、見た目も若々しい状態を保ったそうだ。スライドの写真を見る限り、当てなかったグループでは毛が抜け落ち、見るも無残、というかまあ老人といった感じの様子だったのに対し、放射線を当て続けたマウスは毛がフサフサで元気そうな様子だった。
また、とある事情で誤って放射線を発生させ続けるような材質が紛れ込んでしまったマンションに住んでいた人たちの話で、そのマンション内での発癌率を調べてみたところ、通常よりも低い値を示したそうだ。

というわけで、放射線などを闇雲に恐れるだけではなく、結局はお酒や薬などと同じように、量の問題なのだという可能性が高いという話。思い出したのでメモ程度に書いておくが、細かいところは記憶便りなのであしからず。


そういえば、放射線治療では強い放射線を局部的に照射してやるのが一般的だけど、それよりはやや弱い放射線を何回かに分けて全体的に照射するという方法を提唱しているという話もあったな。